首都直下地震計画 木造密集対策「余裕ない」(2)

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     木造密集対策「余裕ない」



 最悪2万3000人と想定される首都直下地震の死者の半減などを目標に掲げて内容を変更した政府の緊急対策推進基本計画が31日に公表された。減災の成否は、都心部を囲むように広がる「木造住宅密集(木密)地域」での家屋倒壊や火災をいかに食い止めるかにかかる。行政は住宅の建て替え促進や狭い道路の拡幅などに取り組むが、地域には高齢者も多く、「今更、家を建て替える余裕などない」との声も多い。<前回記事面>

   多い高齢者 不安の声

   行政は建て替え説得



木密地域のうち、特に危険性が高い地域

木密地域のうち、特に危険性が高い地域



 都が2013年9月に公表した地震の危険度調査で、ワースト1とされた荒川区町屋4丁目地区。古い住宅が密集し、その間を幅0.5~2.5メートル程度の細い路地が網の目のように走る。消防車が入り込めない路地も多く、地区内の路上には所々に消火器が設置されている。
同地区を担当する尾久消防署警防課の山口久一・消防司令(57)は「地震で家が倒壊し、周囲の道が塞がれば、消火作業は完全にストップする」と懸念する。
死者約10万5000人のうち9割が火災で犠牲になったとされる関東大震災(1923年)の後、被災者が田んぼのあぜ道に沿って家を建て、道幅の狭い住宅地を形成。空襲で焼け野原となったが、そのまま住宅が再建され、今の街並みとなった。
父親の代から同地区で暮らす沼沢善男さん(74)は「この地域で生まれ育った。今更、引っ越したくない」と語る。元大工で約40年前、自分で自宅を建てた。今は足も悪く、建て替えの意思はないという。
また、幅1,5メートルの道に面した家で暮らす年金生活の男性(80)は「助成制度があっても、建て替えは経済的に難しい」と話す。
都内にはこうした木密地域が約1万6000ヘクタールある。都は東日本大震災の翌年の2012年、「木密地域不燃化10年プロジェクト」を公表。昨年末までに39地区、1910ヘクタールを「不燃化特区」に指定した。特区では耐火性の高い住宅に建て替える場合には固定資産税を減免する制度が適用され、町屋4丁目も指定されている。
荒川区も住宅の解体費や設計費などの助成制度を設けており、4月からは道路拡幅に難色を示す住民を説得する専門職員を配置する。
区の担当者は「建て替えを考えている住民は全体の1割程度。粘り強く説明するしかない」と話している。



   避難誘導、施設 五輪へ安全性確保課題

 同計画では、2020年東京五輪・パラリンピックに向けた対策の必要性も指摘された。課題は外国人観光客の避難誘導や競技施設の安全性確保だ。
 「ヘッド ダウン(頭を下げて)」。今月4日、年間400万人の外国人観光客が訪れる東京・浅草寺で外国人約250人が参加した防災訓練が行われた。英語での誘導に合わせて外国人らが頭を下げて姿勢を低くし、誘導に従って、近くの避難場所へと移動した。
 訓練を主催した浅草観光連盟の飯田唯之参事は「情報不足になりがちな外国人にも配慮した観光地にしたい」と意気込む。
 観光庁も昨年10月、英語で緊急地震速報や津波警報を伝えるスマートフォンアプリの無料配布を開始した。ダウンロードはまだ約6500件だが、同庁の担当者は「ホテルや空港でも積極的にPRしていく」と話す。
 一方、競技施設が集中する臨海部では、埋め立て地特有の軟弱な地盤対策が急務だ。競技施設は地震発生時、観客や周辺住民の避難場所にもなるため、都は新設の競技施設には建築基準法の1,25倍の耐震強度を確保するとしている。都幹部は「日本の技術力が試される。最高の安全性を追求したい」と話している。 

    讀賣新聞 2015年3月31日夕刊関連記事17面 抜粋



 自分の身は自分で守る 
国や自治体の計画に耳を傾け参加し自分でできる事は自分や家族で相談し「いざ!」という時に速やかに行動できる事を考えておくことが必要なのではないでしょうか。



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